Title4.jpg (5833 バイト)

はじめに。 (登場するロゴマーク、ボックスアートはすべてそれぞれのメーカー各社に版権があります。)
  なお、使用の写真やロゴについて影響を受けられる関係者の方はEメールにてお知らせ下さい。対応させて頂きます。

2.模型資料の考察

 (1)  ソリモ用図面の色々


榛名SC300 と 愛宕SC308

上左は、静岡市南町にあった「静岡理工社」製のSC300「榛名」 この図面を買ってから40年後の’99年春よりSC300「金剛」の製作を再開したが、そのルーツそして制作の動機はこの図面にあると思っています。上写真ではわかりませんが、図面上には中学生当時書き込んだ例えば艦載機、砲塔上の空中線支柱、主砲上限角、兵員の高さとか、青インクが黒くなって残っています。ただし模型化する力は私に無く側面図を画用紙に写してグレーで彩色して、背景に海と入道雲を描き自己満足に浸っていました。あの「ミズーリ」のキットも持て余していましたから。 
は、田尾さんから戴いたにしき屋の「愛宕」です。SC308がなぜ300ではいけなかったのか不思議です。艦の左右はまだ余裕があるのに…それにしても断面図、または正面図も無いのですから、高校生の田尾さんはよくもマァ艦橋の複雑な曲線の組み合わせを再現されたものだと感心致します。
なお、この図面による「愛宕」の完成写真は”昔ばなし2”のトップにあります。


「零戦」SC40、  「疾風」SC50、  「F105B」SC60、 「F104C」SC50

上左は、にしき屋の代表的商品だった「零戦」SC40です。コックピット内部の部品、E/G、カウル等の完成部品の付く画期的なキットでした。
は同社の「疾風」SC50です。この完成写真は”昔ばなし3”にあります。
さて、中右は中三の時描いた(写した)「Fー105B」です。青写真にするぐらい入れ込んでいましたハイ図面右下のサインが誇らしげに光っています (^^;。同じくはF104CSC50ですが、S35年当時では珍しい湿式コピーです。これは親父の会社でコピーしてもらったものです。

上の写真左から、フジミ模型製品で青写真がソリモの「霧島で、手前がプラモの「陸奥」550です。ロゴもプラモになって”帯”が付くようになりました。錨の絡んだロゴもありました。
はY.M.CのB47(SC100)湿式コピーとハンター(60)の青写真、それにT33(50)の印刷された図面です。橋本氏の図面に憧れたもんです。
勿論、零戦、隼、F86Fもあったハズですが当時から”人気商品”でしたから、誰かに差し上げたのでしょう。
上写真右の、上から「ワシントン」SC500で、真中に挟まれているのが、「陸奥」SC600です。下は「インディアナ」SC700です。
プラモでも700の機銃はどうやるの?と言いたいのに木製で作るのは無茶苦茶と言うものです。米戦艦二隻の図面は、田宮の愛宕同様に極薄のテカテカ光った用紙を使ってあります。丁度ライトプレーン、グライダーの図面と同じ材質のものです。

   そして左写真は、米戦艦”ミズーリ”です。ミヅリーと書いていますが、何やら時代がかっています (^^;。 
なぜかこれまでフジミ製と思い込んでいたが、今改めて見ると、あの「ハセガワ」の製品ではないかと思えてきました。
それは、ハセガワ450艦船シリーズのミズーリとボックスアートが二つ共、極めて似てる事、(どんより曇った南太平洋上を驀進してるシーン)。
ロゴマークにHが表してある事。手がかりはこのマークにかかってくるわけですが…。1/330ミズーリの船体の作り方ですが、
船首と船尾は1体の木の塊で出来ていて、船体中央部は檜板で箱状に接着した上で組み立て、カンナや小刀(カッターと言うのはヤワでふさわしくない)でグリグリ削っていったものです。親指の内側にマメができたものです。
さて、中央部の側面は微妙なカーブが付いていますが、まず板を水に浸してから柔らかくなったところを、セメダインを塗り、厚紙を当てて小釘を打って接着させる、という超絶技を要求されるものでした。
檜がまた木目に沿って割れるんですヨ。そこでノコ目を入れて接着が終わったら補強板を張り合わせるとかしました。
小釘を抜いて、いよいよ船体を小脇に抱えてのカンナ掛け作業ですがこれが一番嬉しかったような気がします。

 (2) 艦船模型向けの本

艦船模型の指導書としては、泉江三氏の本が古典として最も有名ですが、S37年('62)に出版共同社から発行された「楽しい軍艦模型」をご紹介致します。 著者は”井田 博”氏です。  …ン? そうです あのモデルアート社の発行人としてご活躍の方です。
ですから、モデルアート社は艦船模型にも強いというわけです。

ご覧のとおり微に入り細に渡るイラストです。立体的な鳥瞰図を見て初めて図面を読む事ができました。
他にも「愛宕」のブロック別に書かれそれで全体の構成がわかる概念図、そしてカタパルト、探照燈、搭載艇、主砲、高角砲の色々なタイプの図面、諸元表、解説があり、今に引き継がれている解説の原点になる書ではないかと思います。

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