製作のHint2

2-1.  双眼鏡の作り方

スケールも1/500以上の大きさになると、防空指揮所甲板には双眼鏡があると精密感があり、1/350以上のスケールだとそこに双眼鏡が付いていないと間延びしたスペースになります。
そこで、私の双眼鏡の作り方をご紹介致します。

H-Bino.jpg (40039 バイト)

写真左より1/300の金剛、大和、 1/400大和、1/500伊勢、
       よく見ますと、同じ艦のフロアーでも双眼鏡の径や長さの違いがありますし、接眼部が箱型のものもあります。

2-2.  双眼鏡の台座
H-Bino2.jpg (19200 バイト)
つま楊枝の先端を利用して作ります。右側の大スケールになると糸か真鍮線で土台のところにリングを付けます。なお、サフェーサの筆塗りで目止めして塗装します。
本体への接着にはゴム系を使っています。
もし全てを取付けたあとにこの台座がポロッと倒れた時その修復が狭いので大変と思ったのと、
立てた後に直立していないステーが必ずありその修正が乾燥時間の関係で容易なので、多少分厚い感じですがこれを使っています。

双眼鏡
1.1/500〜1/400の双眼鏡
  伸ばしランナーで作っています。

2.1/350〜1/200の双眼鏡
  0.8mmからそれぞれスケールに適当な太さのアルミパイプで作ります。

  1)パイプを2列に並べてゴム系接着剤でパイプ下面から接着します。
     なお瞬着はパイプをカットする時にポロッと外れる事が多いので使いません。
  2)2列のアルミパイプをスケールに合わせカットします。
     私は安全カミソリで切身を入れて、カッターで切り離します。これはパイプの穴を潰さない工夫ですが、
     カミソリでシャープな切り口を付け、丈夫なカッターで切り離すというわけです。
     カット時にどうしてもパイプが離れる場合がありますが、その時はラッカーシンナーを染み込ませてゴ
           ム系接着剤を溶かし再接着します。



2-3.ネットやグレーチング

艦船模型の「ネット状のダクトカバー」や「木製グレーチング」等の細い格子目を作る時のヒントです。

H-Net.jpg (34109 バイト)

 

 

 

 


(1)パソコン利用
木製グレーチングの例 (パソコン使用の時) 

 1.パソコン上で(A)のように線ツールで引きます。
 2.それを、反転させたのが(B)です。
 3.(B)を OHP用紙(透明フィルム)に印刷します。
 4.フィルムの裏に木質感のある色を塗ります。(C)
 5.(D)が出来上がりで甲板の型に合わせてカットして貼りつけます。


  ネット状のダクトカバーの場合は(C)を軍艦色に塗れば良い。

最近は、(D)状態にパソコン内で作成して、フォト用紙に印刷します。フォト用紙は厚みがあるので、ピンセットを使い半分位の厚さに剥がします。
それをゴム系接着剤で取付けます。ただ、双眼鏡のステーを取り付けた時にグラつく事があります(^^;; 

 

2-4.艦船展示用台(海面)の作り方

作品を展示会に出展する際の「展示台の作り方」をご紹介致します。

H-Sea3.jpg (46788 バイト)

 

H-Sea1.jpg (27604 バイト)

写真の説明写真
上左; 台に木工ボンドを塗り、紙粘土で適当に盛り上げる。波ではなく”大きなうねり”として表現するので高くしない。
上右; 「ホイル」を一旦丸めてそれを解したものを、ゴム系接着剤で台に張り付ける。
         側面をマスキングテープで止める。


H-Sea2.jpg (28148 バイト)

 ; 塗装したもの、濃い青や緑系で適当に摺り込むようにして塗る。
         所々青や緑の明度を変えて”まだら”に塗る。ドライヤーで乾かして、明るい青や緑系で波の表面をドライブラシする。

 ; 表面のUPです。筆は径が1cm以上の大きなものを使いましょう。 

H-Sea.jpg (33994 バイト)
Sc700の海面台装着例です。
【参考】 
海面にはアクリル絵具を使いました。
プラ塗料はアクリル塗料に比べ”粘り”が無く、乾いたあと表面に触った時に取れてアルミ面が見えてくるからです。
また、プラ用塗料のクリアーを上から塗り重ねています。

2-5.塗装の筆洗いについて

H-Bot.jpg (5883 バイト)ささやかなヒントです。
私は、塗料は水性カラーを使っています。しかし、薄めるのは水ではなくてシンナーを使っています。(新発売当初の水性カラーは取り扱いが厄介でそのなごりです)
筆を洗うのに、プラ専用シンナーを使うのは”勿体無い”という事で、私は左写真のような簡単な工夫をしています。ご覧のとおりですが、シンナーは塗装屋さんが使うプラを侵食するものです。
筆を洗うときは、シンナー部分に漬けてビンの口の部分でシゴいたりして洗います。
シンナーは少しの間濁りますが、塗料部分は水の方へ落ちて、シンナーはまた澄んだ状態に戻りますので、いつも綺麗な状態を保ちます。
なお、塗料はスラッグ状態になっています。
また、私はラッカーシンナーをスプレーガンの掃除にも使い、極力プラ専用シンナーは使いません。

と言うことで
次回は、「塗装の色いろ」について書いてみようと思います。
おこがましいとは思いますが、ある方よりメールが参りまして、それにお応えしようという次第です。

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